それらは、乱反射であったり、干渉であったりメカニズムは違うものの、狙いは光の屈折率を変化させるところにあります。
ここでは、高屈・低屈材分散液について、特徴や種類、活用用途をご紹介いたします。
高屈・低屈材分散液とは?
フラットパネルディスプレイを製造するにあたって避けては通れない問題が表面の光反射による外光の映り込みです。トクシキでは反射光を多方向に散乱させ映り込みを防止させるため、均一に分散したAG(アンチグレア)コート剤をご紹介してまいりました。しかし昨今のディスプレイの高精細化が進み,透過した光がアンチ・グレア処理された表面で散乱し,高精細化した画像表示の妨げになってきました。そのため反射、映り込みを解消するため、表面の反射そのものを低減させることが求められてきております。
AG以外の屈折材料を利用した反射・映り込み防止をするまたは低反射化する手法としてAR(アンチリフレクション)があります。これは屈折率の異なる薄膜を積層させて作られており、低屈折層や高屈折層を多層化することにより干渉波を生み出し、反射率を下げています。
高屈折率ポリマーまたは低屈折率ポリマーの屈折率はもともとも基材固有の屈折率に依存しますが、高屈・低屈の特徴を持つ無機フィラー(酸化ジルコニウム、酸化チタン、フッ化マグネシウムなど)を微粒子化したトクシキの高屈・低屈材分散液を塗材にドーピングすることにより屈折率を調整することが可能になります。また微粒子分散液であるため、高い透明性を持っています。高屈材分散液は水系タイプもございますので、水系塗料にもご使用いただけます。
高屈・低屈材分散液分散液の活用用途とラインナップ
用途:
光学用途コート剤などラインナップ:
製品名 | フィラー種; | 特長 |
---|---|---|
9076MF | フッ化マグネシウム | 非水系の低屈折材分散液 |
9078ZR | 酸化ジルコニウム | 非水系の高屈折材分散液 |
9079ZR | 酸化ジルコニウム | 水系の高屈折材分散液 |
9060TO | 酸化チタン | 非水系の高屈折材分散液 |
9061TO | 酸化チタン | 水系の高屈折材分散液 |
ご要望に応じて各種カスタマイズ可能です!
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まとめ
- 高屈・低屈の特徴を持つ無機フィラー(酸化ジルコニウム、酸化チタン、フッ化マグネシウムなど)を微粒子化したトクシキの高屈・低屈材分散液をドーピングすることにより屈折率を調整することが可能になります。
- トクシキの高屈・低屈材分散液の微粒子分散液であるため、高い透明性を持っています。
- 高屈材分散液は水系タイプもございます。
- ご要望に応じて各種カスタマイズ可能です。