
トクシキの遮熱用IR反射分散液は、近赤外線(NIR)を反射する特性を有する先進的な分散液です。この機能により、気候変動対策やエネルギー効率の向上にも寄与することが期待されます。本稿では、遮熱用IR反射分散液の詳細な特徴および種類、それらの具体的な応用分野についてご紹介いたします。
遮熱用IR反射分散液(開発品)とは?
近赤外線は可視光よりも長い波長の光で、780〜2500nmの範囲です。太陽光の約50%を占め、暖かさの原因となりますが、目には見えません。
太陽光に含まれる近赤外線は物体の表面を加熱します。本製品に含まれるIR反射無機フィラーはこの近赤外線を反射・散乱することで熱の侵入を抑えることで遮熱効果を発揮し、表面温度の上昇を防ぎます。遮熱用IR反射分散液は、以下の用途での活用が期待されています。
①建築材料(屋根・外壁塗料)
屋根・外壁塗料に遮熱機能を組み込むことで夏場の温度を低下させ、省エネ効果を発揮します。
②自動車用塗装・フィルム
車体や車内の加熱を抑制し、遮熱性能を追加します。
③電子機器の筐体
屋外設置の電子機器の発熱対策として使用し、長寿命化と熱暴走防止に貢献します。
遮熱用IR反射分散液は、「遮熱」「省エネ」「快適性向上」を目的とした先進的な材料技術です。建築、自動車、電子機器など幅広い分野で活用されており、気候変動対策やエネルギー効率向上にも寄与することが期待されます。
遮熱用IR反射分散液の活用用途と種類
想定用途
遮熱塗料として建築材料、自動車用塗装・フィルム、電子機器の筐体 など
ラインナップ
製品名 | 顔料種 | 顔料分(%) | 溶媒種 | 粘度(mPa・s/25℃) | 平均粒径(nm) |
---|---|---|---|---|---|
9998 IR | 無機顔料 | 20.0 | PGMEA | 1.4 ~ 2.8 | 240 ~ 340 |
まとめ
トクシキでは「遮熱用IR反射分散液」を開発いたしました。その特徴は- 分散剤と溶媒で近赤外を反射する無機顔料を分散させた分散液です。
- 濃色でありながら近赤外領域での反射率が高いため、高い遮熱効果が見込めます。
- 無機顔料のため耐薬品性、耐候性に優れます。