
まずは、SQ 150と硬化剤UAX-615との反応性を80~120℃の温度領域で確認しました。
ここで主剤SQ 150と硬化剤UAX-615は、
SQ 150:ラダーシリコーン変性アクリル樹脂 高硬度タイプ(不揮発分40%)
UAX-615:HDIヌレート系ポリイソシアネート(イソシアネート含有量21.1% 不揮発分100%)
塗料のレシピと塗工条件は、
【塗料配合(不揮発分30%溶液)】
SQ 150 | 100部 |
UAX-615 | 16部 |
酢酸ブチル | 71部 |
【塗工条件】
125μm厚易接着PETフィルム(コスモシャインA-4100)に、バーコーターNo.20で塗布
乾燥後膜厚:約10μm
●各硬化条件での塗膜物性を見ると、反応温度を高くすることで、短時間での硬化が可能となります。
【各硬化条件での塗膜物性】
硬化条件 | 耐汚染性※1 | MEKラビング 耐性※2 |
鉛筆硬度※3 | |
80℃ | 20分 | △ | 10回未満 | 6B以下 |
40分 | 〇 | 80回 | 3B | |
60分 | 〇 | 200回 | H | |
120分 | 〇 | 500回 | 2H | |
100℃ | 20分 | 〇 | 150回 | F |
40分 | 〇 | 400回 | H | |
60分 | 〇 | 500回以上 | 2H | |
120分 | 〇 | 500回以上 | 2H | |
120℃ | 20分 | 〇 | 400回 | H |
40分 | 〇 | 500回以上 | 2H | |
60分 | 〇 | 500回以上 | 2H | |
120分 | 〇 | 500回以上 | 2H |
※1:黒マジックで線を引き、マジックのハジキ性と乾拭きでの拭き取り性を確認
〇:ハジキ性が良好で、拭き取り性も良好
△:ハジキ性が弱いが、拭き取りは可能
×:ハジキ性が無く、拭き取りも不可
※2:MEKを染み込ませたキムワイプで硬化膜をラビングし、塗膜変化が確認されるまでの回数を確認
※3:荷重750gで試験

※4:離型紙に塗布、乾燥させた硬化膜(膜厚:約10μm)をアセトンに24時間浸漬させた後の重量減少量から算出
さすがに80℃×120分では製造に適していませんので、溶剤乾燥後に40℃で養生してみました。
【溶剤乾燥+40℃養生での塗膜硬度】
乾燥条件 | 養生1日 | 養生2日 | 養生3日 |
80℃×3分 | H | H | 2H |
120℃×3分 | H | 2H | 2H |
このように溶剤乾燥80℃×3分後、40℃養生×3日で目標の物性が得られることが分かります。
また乾燥温度を高くすることで、養生時間を短くすることが可能となります。
カタログでも提示していますが、推奨硬化条件は、80℃×3分+40℃養生×3日となります。
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