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熱を制する者が未来を制す――エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体(開発品)

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「電子デバイスにとって、最大の敵は“熱”である」——こう語られるように、発熱は製品寿命や信頼性を大きく左右する決定的要因です。CPUやGPUの高性能化、EVの普及によるインバーターやLiB(リチウムイオン電池)の過酷な環境使用など、私たちの生活を支える電子部品は、これまで以上に高い熱マネジメント性能を求められています。封止材や粘接着剤さらにはダイボンディングフィルムなどの、普段は目に見えない“縁の下の力持ち”が、実は製品の競争力を大きく左右する時代に突入しているのです。

エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体(開発品)

株式会社トクシキが開発した新製品「EPAN-0001」は、こうしたニーズに応える次世代材料です。本品は、熱伝導率70~270 W/mKとセラミックスの中でも高性能な窒化アルミニウムをフィラーとして高濃度に分散。しかも媒体には、従来のエポキシ樹脂ではなく、メソゲン骨格を有するエポキシ樹脂を採用しています。これにより、より高い熱伝導率を発現できる可能性があり、これまでの放熱材料にはなかった新たな性能領域を切り拓きます
用途は極めて広範です。半導体後工程の封止材・粘接着剤はもちろん、ダイボンディングフィルムなどの半導体実装用フィルム材への応用も可能。車載用途ではLiBやインバーターの放熱接着剤や放熱シート、さらに各種TIM(Thermal Interface Material)や放熱基板にまで展開可能。溶媒を含まないため、接着剤や成型体など用途に合わせた独自調整が可能であり、設計自由度が大幅に高まります。これにより、顧客は製品ごとの特殊な要求に即した材料設計を実現できるのです。
EPAN-0001がもたらすメリットは、「デバイスの長寿命化」「高信頼性の確保」「設計自由度の向上」に集約されます。熱の課題が深刻化する今、封止材や粘接着剤といった見えない部材こそが、最終製品の競争力を決定づけるカギとなります。トクシキの新材料は、その答えとして業界に強いインパクトを与える存在となるでしょう。

エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体の活用用途と種類

想定用途

CPU/GPU などの半導体チップ向け、LiB/インバーターなどの車載向けの放熱接着剤、放熱シートなど各種 TIM(Thermal Interface Material)材料。放熱基板、封止材、半導体実装用フィルム材など。

ラインナップ

製品名 フィラー種 フィラー分(%) 固形分(%) 粘度(mPa・s/25℃) 平均粒径(nm)
EPAN-0001 窒化アルミニウム 75.0 100.0 1.2 20~40

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まとめ

トクシキでは「エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体」を開発いたしました。その特徴は

  • 粘・接着剤、封止材等に用いられるエポキシ樹脂へ放熱フィラーを高濃度で分散しました。
  • 放熱フィラーには、熱伝導率 70~270 W/(m・K)とセラミックスでは高い部類に当たる窒化アルミニウムを採用しております。
  • エポキシ樹脂は、より高い熱伝導率の発現が期待される、メソゲン骨格を持つエポキシ樹脂を含有しております。
  • 分散体は溶媒を含んでおらず、適用用途(接着剤/成型体)に合わせ、独自の調整が可能です。

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