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エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体(開発品)——設計の自由度を高める溶媒レス分散体

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電子デバイスにとって、最大の敵は“熱”である」——こう語られるように、発熱は製品寿命や信頼性を大きく左右する決定的要因です。CPUやGPUの高性能化に加え、EVの普及によるインバーターやLiB(リチウムイオン電池)、さらにはモーター周辺の高負荷環境など、電子部品はこれまで以上に高い熱マネジメント性能を求められています。
封止材や粘接着剤、ダイボンディングフィルムといった、普段は目に見えない“縁の下の力持ち”が、実は製品の競争力を左右する——そんな局面に入りつつあります。

エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体(開発品)——設計の自由度を高める溶媒レス分散体

株式会社トクシキが開発した「エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体(開発品)」は、粘・接着剤や封止材等に用いられるエポキシ樹脂へ、放熱フィラーを高濃度で分散した材料です。
放熱フィラーには、熱伝導率が高い窒化アルミニウム(AlN)に加え、比較的広く採用されるアルミナ(Al₂O₃)も使用しています。
また、エポキシ樹脂には、より高い熱伝導率の発現が期待される「メソゲン骨格を持つエポキシ樹脂」を含有。さらに本分散体は溶媒を含まないため、用途(接着剤/成型体など)に合わせた独自調整が可能です。

使える領域は、半導体や車載など多種多様——用途に合わせて設計しやすい

本分散体は、CPU/GPUなどの半導体チップ向け用途に加え、LiB(リチウムイオン電池)やインバーター、モーターなど車載用途も想定しています。放熱接着剤、放熱フィルム、放熱シートなど各種TIM(Thermal Interface Material)材料、放熱基板、封止材などに展開可能です。

熱が厳しくなるほど、放熱材は「高性能」であるだけでは足りません。プロセスに載る粘度、狙った配合設計、塗工・硬化・成型の自由度——“使いこなしやすさ”まで含めて材料が選ばれる時代です。

ラインナップに窒化アルミニウム濃度アップ品/アルミナ品を追加、代表値に熱伝導率[ペースト]結果を追加

今回、窒化アルミニウムのフィラー分を高めた「EPAN-0002」と、アルミナをフィラーとした「EPAO-0001」を追加しました。あわせて、熱伝導率(ペースト測定)の代表値も掲載し、比較検討しやすい形にしています。

製品ラインナップ(代表値)

製品名 フィラー種 フィラー分(wt% / vol%) 固形分(%) フィラー粒子径(µm) 粘度(Pa・s) 熱伝導率[ペースト](W/m・K)
EPAN-0001 窒化アルミニウム 75.0 / 51.2 100.0 約1.0 20~40 0.6
EPAN-0002 窒化アルミニウム(高濃度) 80.0 / 58.3 100.0 約1.0 / 約16 40~60 2.3
EPAO-0001 アルミナ 80.0 / 53.3 100.0 約1.0 40~60 1.4
※上記は代表値であり規格値ではありません。


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まとめ:見えない部材が、最終製品の差になる

トクシキの「エポキシ媒体放熱(熱伝導性)フィラー分散体(開発品)」は、
  • 放熱フィラーの高濃度分散
  • メソゲン骨格を持つエポキシ樹脂の含有
  • 溶媒レスによる用途別チューニングのしやすさ
  • 窒化アルミニウム系2品番+アルミナ品のラインアップ拡充
によって、封止材・粘接着剤・TIM・実装用フィルム材など“縁の下の部材”から、デバイスの長寿命化と高信頼性、そして材料設計の自由度向上を後押しします。
用途や要求特性に合わせて選べるよう、ラインナップを拡充しました。

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