この記事ではCNT(カーボンナノチューブ)分散液の特徴や種類、活用用途をご紹介します。
CNT(カーボンナノチューブ)分散液とは?
CNTを大別すると単層カーボンナノチューブと多層カーボンナノチューブに分けられます。特に単層カーボンナノチューブは軽量でありながら、強度は鋼の20倍、熱伝導性は銅の10倍、導電性は銅の1000倍といわれています。一言でCNTと言ってもその構造によって金属的なCNT(金属ナノチューブ)と半導体的なCNT(半導体ナノチューブ)に大別されます。特にCNTの代名詞ともいえる導電性については、前述の通り金属ナノチューブの導電性は銅や金などに匹敵、または凌駕すると言われています。金属ナノチューブと半導体ナノチューブが混合すると金属ナノチューブの性質になります。多層カーボンナノチューブの導電性などは単層CNTに及ばないものの、生産性が高いため比較的安価に生産できるという特徴があります。
カーボンナノチューブは、水にも有機溶媒にも分散しにくいと言われており、さらにCNTの特徴である分子アスペクト比(CNTのチューブの長さ)を損なわずに分散しなければ、電気特性や熱伝導特性が発現できなくなります。
トクシキでは分散剤の選定や分散方法を工夫し高い導電性を発現させます。また、樹脂を使わない分散を行っておりますので、ウレタン、アクリル、フッ素、ポリエステルなどの各種樹脂に幅広く相溶します。
トクシキのCNT分散液の添加量を調整することにより、導電性を調整することが可能です。
CNT分散液の活用用途とラインナップ
活用用途:
帯電防止材、フレキシブル電極、ウェアラブルセンサー用電極などラインナップ:
製品名 | フィラー種 | フィラー分(%) | 溶剤組成 |
---|---|---|---|
9487SW | 単層CNT | 0.2 | 酢酸ブチル |
9509MW | 多層CNT | 3.0 | 酢酸ブチル |
9510MW | 多層CNT | 3.0 | 水 |
9326MWL | 多層CNT(長尺) | 1.0 | 酢酸ブチル |
<よく読まれてます>
微粒子分散液[製品紹介ページ]
機能性分散液[製品紹介ページ]
機能性コーティング剤[製品紹介ページ]
実験受託サービス[実験受託ページ]
分散加工サービス[実験受託ページ]
樹脂合成実験受託サービス[実験受託ページ]
導電性酸化チタン分散液とは?特徴や種類、活用用途を解説[メディア記事]
高濃度カーボン分散液とは?特徴や種類、活用用途を解説[メディア記事]
高屈・低屈材分散液(開発品)とは?特徴や種類、活用用途をご紹介[メディア記事]
近赤外透過ブラックとは?特徴や種類、活用用途を解説[メディア記事]
UV(紫外線)透過ブラックとは?特徴や種類、活用用途を解説[メディア記事]
まとめ
- CNT(カーボンナノチューブ)は単層CNT、多層CNTに大別されます。強度や熱伝導特性、導電性が優れている物質です。
- CNTは一般的に分散しにくい物質ですが、トクシキでは導電性などを保持した分散液をご提供いたします。
- トクシキのCNT分散液は相溶性に優れ、ウレタン、アクリル、フッ素、ポリエステルなどの各種樹脂に幅広く相溶します。
サービス・製品に関するお問い合わせ、サンプル請求はこちらから
製品・技術・サービスや製品開発について お気軽にお問合せください。
トクシキは分散・配合・合成の3つの基盤技術をもとに、長い時間をかけ培ってきた経験をご提供することにより、お客様に選ばれています。