今回は改良タイプCNT(カーボンナノチューブ)分散液の特徴や種類、活用用途をご紹介いたします。
CNT(カーボンナノチューブ)分散液の何が改良されたのか?
以前CNT(カーボンナノチューブ)の分散液についてご紹介いたしました。今回その上位互換品にアップデートいたしました。CNTの特長は高い熱伝導性や導電性に代表されますが、その反面その分子構造の影響で加工しにくいという特徴があります。以前の記事でご紹介したように、トクシキでは樹脂を使わずに溶媒と分散剤のみで分散液にすることによって従来持つCNTのポテンシャル維持させつつ、さまざまな樹脂や溶剤との相溶性を持たせております。
おかげさまで多くのお客様から反響や引き合いをいただきました。お客様とのやり取りの中でいくつかのお声をいただいております。一つはCNT(カーボンナノチューブ)分散液の粘度が総じて高い点。もう一つは海外、特に中国への輸出をするにあたって中国化審法に準拠した製品が欲しいという点などがそれにあたります。
トクシキではそれらのご要望にお応えする製品の開発をいたしました。今回ご紹介する製品は以前ご紹介したCNT分散液の粘度が数千mPa・s/25℃に対して数百mPa・s/25℃レベルまで下げており、加工性を向上させております。また、長尺多層CNT分散液を除き、単層、多層の分散液において中国化審法への対応が可能にいたしました。
このように、お客様のご要望に応じてカスタマイズしご提供することも可能です。
改良タイプCNT(カーボンナノチューブ)分散液の活用用途とラインナップ
活用用途:
帯電防止材、フレキシブル電極、ウェアラブルセンサー用電極など
ラインナップ:
製品名 | フィラー種 | フィラー分(%) | 溶媒 | 粘度(mPa・s/25℃) | 中国化審法対応 |
---|---|---|---|---|---|
9487SW | 単層CNT | 0.2 | 酢酸ブチル | 40~200 | 〇 |
9509MW | 多層CNT | 3 | 酢酸ブチル | 50~300 | 〇 |
9510MW | 多層CNT | 3 | 水 | 50~300 | 〇 |
9326MWL | 多層CNT(長尺) | 1 | 酢酸ブチル | 100~500 | × |
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まとめ
トクシキの改良タイプCNT(カーボンナノチューブ)分散液は以前のバージョンと比較して低粘度化することにより加工性を向上させました。トクシキの改良タイプCNT(カーボンナノチューブ)分散液は単層、多層の分散液において中国化審法への対応が可能になりました。