
本日は、合成の仕方次第でさまざまな性質が生まれるウレタンアクリレートについて紹介します。
そもそもウレタンアクリレートって?
ウレタンアクリレートは柔軟で強靭な膜が形成され、基材との密着性に優れることが特徴として挙げられます。構造的にはポリオール、イソシアネート、アクリレートから構成されます。
ウレタンアクリレート硬化物の物性は、ポリオールの構造、イソシアネートの種類、アクリル基の数などによって決まるため、組み合わせを変えて設計されます。これらの組み合わせにより、樹脂の硬さ、伸びの度合い、基材との密着性などの物性を満たす樹脂ができます。また、他の樹脂との変性もできることから、ウレタン樹脂では難しい用途への展開も図られております。
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ウレタンアクリレートでこんなことができます
色々な用途に応じて材料を組み合させることにより、特徴のある樹脂を合成できます。今回は一例をご紹介いたします。
柔軟性を上げたい | →Tgの低いポリオールを選択する |
→ウレタンアクリレートの分子量を上げる | |
強靭性を上げたい
|
→ポリオールを変える |
→低分子ジオールを併用する | |
硬さを出したい
|
→ウレタンアクリレートの分子量を下げる |
→二重結合の数を増やす | |
耐汚染性を上げたい
|
→二重結合の数を増やす |
→シリコン骨格を導入する | |
各種基材に対する密着性を上げたい | →基材に合わせたポリオールを選択する |
→密着成分を分子内に取り込む | |
耐摩耗性を上げたい
|
→表面を硬くする |
→弾性のある塗膜にする | |
弾性を付与したい
|
→柔らかいウレタンと硬いウレタンを併用する |
→軟らかいウレタンを多官能化する | |
→ウレタン結合を多くする |

まとめ
特徴ある機能は出したいけど、フォーミュレーション(配合)だけでは性能が出ない、などのお悩みをお持ちの方もいらっしゃると思います。
そんな時は樹脂そのものを作ってみてはいかがでしょうか?
もし、樹脂を合成する設備やノウハウがないという場合、トクシキの樹脂合成実験受託サービスがお役に立てるかもしれません。是非一度お問合せください。
