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高屈折率・無溶剤チタン酸バリウム分散液(開発品)とは?特徴や種類、活用用途をご紹介

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トクシキではチタン酸バリウム分散液の新しいラインナップとして高屈折率・無溶剤チタン酸バリウム分散液を開発いたしました。高屈と無溶剤を兼ね備えた画期的な分散液です。このメディア記事では高屈折率・無溶剤チタン酸バリウム分散液の特徴や種類、活用用途をご紹介いたします。

高屈折率・無溶剤チタン酸バリウム分散液(開発品)とは?

 昨年9月のメディア記事で「高濃度!透明!高屈折率!チタン酸バリウム分散液(開発品)とは?特徴や種類、活用用途をご紹介!!」において、トクシキのチタン酸バリウム分散液が非常に高い屈折率を発現し、他の汎用的な高屈折率材料である酸化チタンや酸化ジルコニウムと比較しても、モース硬度的に微粒化しやすく透明性が出しやすい画期的な材料であることを紹介いたしました。
 トクシキでは、この分散液の無溶剤化(モノマー分散)に成功しました。分散液の無溶剤化は次のメリットが挙げられます。

  • 乾燥工程の省略化
  • VOC対策
  • 臭気問題改善
  • 紫外線硬化にて使用する場合は加熱処理が不要なため塗布基材の耐熱性不問

 しかしメリットばかりではありません。通常の溶剤タイプの分散液と違い無溶剤タイプの分散液は溶剤と違ってモノマー成分が塗膜中に残るため低い屈折率のモノマーを使用すると、屈折率が著しく低下してしまうため、せっかく高屈折率のフィラーを使用しても期待する効果が得られない場合がよく見受けられます。
図.屈折率の組成分解図図.屈折率の組成分解図
※比重と屈折率はそれぞれ下記の数値で計算。比重(g/cm3) 分散剤:1.16、チタン酸バリウム:6.08、モノマー:1.13。屈折率(-) 分散剤:1.50、チタン酸バリウム:2.41、モノマー:1.45

 トクシキの無溶剤チタン酸バリウム分散液は、分散溶剤に高屈折率のアクリルモノマーを使用し、屈折率の高いチタン酸バリウムを高濃度に、比較的低い分散剤添加量を抑えているため、相乗効果で屈折率は1.651に達します(理論値)。
 無溶剤のため乾燥工程が必要なく、UV硬化が可能なため熱に弱い材料にも使用できます。
 VOCの排出削減は、SDGs(持続可能な開発目標)の多くの目標に関連しています。特に、「目標3:すべての人に健康と福祉を」「目標11:持続可能な都市とコミュニティを」「目標12:持続可能な消費と生産を」「目標13:気候変動に具体的な対策を」などに関連すると考えられます。
 この中で、VOCは「目標3:すべての人に健康と福祉を」における健康を脅かす大気汚染の主要な原因の一つであり、呼吸器系の疾患やがんを引き起こす可能性があります。VOCの排出削減は、大気の質を向上させ、健康的な環境を守ることが期待できます。いずれ紫外線硬化用の紫外線も太陽光を利用(分光・集光)することで代替可能となれば、紫外線発生用の電気も必要なくなるためさらなる環境負荷低減が見込まれます。

無溶剤チタン酸バリウム分散液

高屈折率・無溶剤チタン酸バリウム分散液の活用用途と種類

想定用途

光学材料系コート剤および粘着剤、ナノインプリント用樹脂、樹脂レンズなど

ラインナップ

製品名 顔料種 顔料分(%) モノマー種 粘度(mPa・s/25℃) 平均粒径(μm) 屈折率
A114BT チタン酸バリウム 40.0 アクリレートモノマー 50~200 70~120 1.651


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まとめ

トクシキでは「高屈折率・無溶剤チタン酸バリウム分散液」を開発いたしました。その特徴は
  • フィラー含有量が40%と高濃度でかつ無溶剤です。
  • 溶剤を使用していないため乾燥工程を削減でき、VOC対策にもなります。
  • 分散液の屈折率を高くするため高屈折率のアクリレートモノマーを使用しています。
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