
トクシキでは過去にご紹介した高濃度カーボンブラック分散液、絶縁性カーボンブラック分散液、導電性カーボンブラック分散液のモノマー(無溶剤)分散液及び無溶剤防曇コート剤を開発いたしました。
今回はその特徴や種類をご紹介いたします。
モノマー(無溶剤)分散液のメリットとは?
日本で光化学スモッグが初めて発生したのは今から50年ほど前の1970年前後です。いわゆる大気汚染による公害が社会問題となって、その後しばらく続くことになります。21世紀の現在においても、大都市圏を中心に夏場で無風の日などに光化学スモッグ注意報が発令され、学生の屋外活動が制限されることがしばしばあります。
光化学スモッグ、すなわち光化学大気汚染は窒素酸化物(NOx)や揮発性有機化合物(VOC)が紫外線の光化学反応によってオゾンなどを生成し、その強い酸化作用により人体や生態系に悪影響を及ぼします。
またVOCはそれ自体が有害であり、光化学反応によって生成したオゾンと反応しSPM(浮遊粒子状物質 粒形10μm以下のもの)やPM2.5(粒形2.5μm以下のもの)などの微小粒子を二次的に生成する働きがあります。SPMおよびPM2.5は粒子が非常に細かいため、吸い込んでしまうと気管支や肺に入り込むおそれがあり、ぜんそくや気管支炎など呼吸器系の病気のリスクを高めるおそれがあります。
このような状況、環境の中で、トクシキでは過去にご紹介した高濃度カーボンブラック分散液、絶縁性カーボンブラック分散液、導電性カーボンブラック分散液のモノマー(無溶剤)分散液及び無溶剤防曇コート剤を開発いたしました。従来通り高い分散性など高機能性は保持しておりますが、最大のメリットは環境へVOCを排出させないため、前述の光化学大気汚染を代表とする環境有害性を大幅に削減できることです。そのほかのメリットとしては、塗膜はUVまたは熱などの硬化方式によって成膜するため、水系塗料や水系コート剤に比べると作業性の大幅な向上も見込めます。


モノマー(無溶剤)分散液のラインナップ
種類 | 製品名 | 顔料分(%) | 溶剤組成 | 固形分(%) |
---|---|---|---|---|
高濃度カーボン分散液 | 9301 BLACK | 30 | 無溶剤 | 100 |
導電性カーボン分散液 | 9303 BLACK | 10 | 無溶剤 | 100 |
防曇コート剤 | UVTKA-564NS | -- | 無溶剤 | 100 |
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まとめ
- トクシキではVOCなどの対策として、モノマー(無溶剤)分散液を開発いたしました。
- トクシキのモノマー(無溶剤)分散液は高濃度カーボン分散液、導電性カーボン分散液、絶縁カーボン分散液が、モノマー(無溶剤)コート剤として防曇コート剤がラインナップされ、高い分散性や高機能性を持ちます。
- トクシキのモノマー(無溶剤)分散液の塗膜はUVまたは熱などの硬化方式によって成膜するため、水系塗料や水系コート剤に比べると作業性の大幅な向上も見込めます。