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第1回 トクシキの開発コンセプト「未来のくるま」

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トクシキでは「未来のくるま」をコンセプトに開発活動をはじめます。
今後数回にわたり、トクシキの考える「未来のくるま」に必要なアイテム(開発品)をご紹介いたします。
今回は「未来のくるま」の概要と、トクシキが今後取り組む開発コンセプトついて紹介いたします。

「未来のくるま」の概要

「未来のくるま」を考える上で「CASE」(Connected、Autonomous、Shared & Services、Electric)という考え方は外せません。
  • Connected(コネクティッド化)
  • Autonomous(自動運転化)
  • Shared & Services(シェア/サービス化)
  • Electric(電動化)

がこれからの車づくりの要件になってくると言われております。
CASE

Connected(コネクティッド化)

Connected(コネクティッド化)では「つながるくるま」(コネクティッドカー)というコンセプトで、すでに自動車各社がサービスを提供しています。周辺の道路状況や天候や位置、車輛の状況などの運転を助けるための情報や、音楽、映像などのエンターテインメントやニュースなど様々な情報を提供しています。今後5Gのような広帯域、高速な通信網の整備とともに新しいサービスが拡充していくと考えられます。

Autonomous(自動運転化)

Autonomous(自動運転化)は従来の自動車メーカーだけでなく、新興のメーカーも数多く参入しているまさに「未来のくるま」の花形技術といえます。自動運転はレベル0~5の6段階に分かれています。
レベル1は「自動ブレーキ」や「ACC」(前のくるまについて走る)、「LKAS」(車線からはみ出さないで走る)などを指し、すでに実用化されています。レベル3は「条件付き自動運転」と呼ばれ、システムが全ての運転タスクを実施しますが、システムの介入要求等に対してドライバーが適切に対応することが必要です。レベル5は「完全自動運転」となっています。市場規模は2040年にはレベル3以上が4,500万台に迫る勢いで搭載され、世界の自動車販売台数の3分の1に達すると予測されています。(富士キメラ総研 2018年12月)

Shared & Services(シェア/サービス化)

Shared & Services(シェア/サービス化)は現在ライドシェア分野と呼ばれ、世界では新しいビジネスモデルとして普及しつつあります。日本でのライドシェア浸透率はまだ高くはありませんが、タクシーの配車アプリが多くのタクシー会社で利用できる状況になっており、これらの普及は進んできています。今後Autonomous(自動運転化)の普及とともに、日本でもライドシェアが一般的になるのではないかと予測しております。

Electric(電動化)

Electric(電動化)されたくるまはすでに上市されており、いくつかのタイプに分かれています。EV(電気自動車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、HV(ハイブリッド車)、FCV(燃料電池車)などがそれにあたり、総称してxEVと呼ばれています。私たちは、この分野での技術的な課題はワイヤレス充電用やオンボード電池やインホイルモーター、リチウムイオンキャパシタなどからの発熱だけでなく、多くの部材から発熱することから「放熱」であると考えています。

トクシキの「放熱」関連製品について

上記のようにElectric(電動化)関連のxEVといわれる「くるま」は内燃機関系エンジン車と比較すると、構成する多くの部品からより多くの発熱があると言われています。主な発熱部分として考えられるのがワイヤレス充電用やオンボード電池、急速充電用の全固体電池、モーター、インホイールモーター、電磁クラッチ、LEDランプなどの部品で、ほとんどの機器から熱が発せられるため、「くるま」全体の温度が従来の内燃機関の「くるま」と比較して上昇すると考えられます。そのため、その熱を車の外部に逃がし、熱を遮断する(総称して放熱と呼ぶことにします)技術が必要とされ、熱をいかにコントロールするかが「未来のくるま」のカギの一つであると言えます。
自動車放熱材は、液状タイプの放熱ポッティング材や放熱ギャップフィラー、放熱フィラーと熱可塑性・硬化性樹脂をコンパウンドした筐体タイプなどがあります。現在の市場規模は400億円規模ですが、2030年にはxEVの増加に伴い1,200億円を超える規模になると予測されています(富士キメラ総研推定)。しかし、当社ではアプリケーションやデバイスの性能アップに伴う航続距離の向上によってさらに数倍の市場規模になると考えております。
熱の伝わり方には以下の3種類があります。
1)熱伝導:分子の振動や自由電子の移動によって、物質内の熱の高いところから低いところへ熱が伝わる現象です。
2)熱伝達(対流):気体や液体のような流動する物質が対流により熱を伝える現象です。
3)熱放射(輻射):物体から熱エネルギーを電磁波の形で放出する現象です。
放熱はこれらの熱の伝わり方を複合的に組み合わせて行います。特に熱伝導と熱放射を利用した放熱機構がよく使われます。
トクシキWebサイトのメディア記事では「放熱材分散液」として熱源の熱を伝導させ表面で熱放射させることを効率よく行えるフィラーの分散液を以前ご紹介いたしました。

放熱材分散液とは?特徴や種類、活用用途をご紹介

窒化ホウ素などのある種のフィラー類は極めて効率よく熱伝導する物質ですが、これには異方性、つまり熱の伝わる方向性がフィラーの形状によって決まってしまうという弱点があります。現在世の中では難しいとされる放熱フィラーの分散と分散体の放熱特性アップを目的として今後トクシキでは様々なフィラーをリサーチし、処方や組み合わせを工夫して「高熱伝導放熱材分散液」を開発してまいります。
また、外部からの熱(文字通りくるまの外部からの熱という意味と別の部品から伝わる熱という意味も含む)を防ぐということも放熱技術として有用であると考えております。トクシキではデバイスから発熱、太陽光、道路からの輻射熱などに含まれる赤外線のカットを目的とした熱線カットコート剤を近日中にご紹介する予定にしております。

まとめ

  • トクシキでは「未来のくるま」がどのようになっていくのか、「くるま」に乗る一人の立場に立って予測していき、また様々な方の意見をいただきながら考えてまいります。
  • その中でご要望をいただいた事柄に対して、トクシキの開発品を提案してまいります。
  • 今後の取り組みとして「熱線カットコート剤」及び「高熱伝導放熱材分散液」を開発し、リリース致しますので、ご期待ください。

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