今回の記事では高耐久タイプのUV硬化型防曇コート剤の特徴、活用用途をご紹介いたします。
UV硬化型防曇コート剤 高耐久タイプの特徴
AIの発達で産業用の機械や自動車は多くの種類のセンサを使い、自動化の道を進んでいます。中でも監視用のカメラ、自動運転用のカメラなど映像情報をいかに鮮明にとらえるかが自動化を実現するカギになっているといっても過言ではありません。外気の中で使用する場合、気温や湿度によってはレンズが曇り、これが大きな危険につながるリスクがあります。多くお客様から防曇コート剤のご要望をいただいていることからも、現在の産業界において、以下ガラス面やレンズの曇りを防ぐか、つまり防曇性能の必要性が高まっていると考えられます。以前の記事でも述べましたが、曇りを防ぐ機能を発揮させる表面状態は、一般的に水との接触角が低いものが多く、40度未満のものを親水、その中でも特に接触角が10°以下になるものを超親水と呼びます。水との接触角が低くければ、水は表面に拡散し曇りは発生しません。
しかし、従来の防曇コート剤は耐久性がないことがネックでした。水拭きなどをしただけで防曇機能が損なわれるものも多く、民生用の例えば眼鏡コートなどはすぐに防曇機能が落ちてしまってもまた薬剤を塗布できますが、産業機械などではメンテナンス性に難点があります。
今回紹介する高耐久タイプ防曇コート剤は従来のAR-9002(熱硬化タイプ)と比較して、水ふき取り後の接触角が上がりにくいのが特徴となっております。(AR-9002は親水性は高いですが、水をコート表面に流したり表面についた汚れをふき取ると防曇成分が抜け落ちてしまい親水性が著しく低下してしまいます)
AUP-3500は、塗膜自体が強靭なため布等で取る際に擦り傷がつきません。
コーティング表面に油性ペンで書いても、水を吹きかけると油性ペンと塗膜の間に水分子が入り込むため、簡単に布で拭き取ることができます(10回以上繰り返しても問題なく拭き取れます)ので親水性の持続性もアップしております。
高耐久タイプ UV硬化型防曇コート剤の活用用途とラインナップ
活用用途:
各種コート剤用ワニスとして
成形フィルム用コーティング剤
フェイスシールドなどの防曇向けトップコート 等
ラインナップ:
製品名 | 樹脂系 | 溶媒 | 透過率% | HAZE% | 接触角 |
---|---|---|---|---|---|
AUP-3500 | アクリルモノマー・オリゴマー | PGME | 90.2 | 0.1 | <10° |
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まとめ
- トクシキの高耐久タイプUV硬化型防曇コート剤は塗膜の強靭性が高くブラシ洗いに対するスクラッチ性が良好なため、洗浄性に優れています。
- トクシキの高耐久タイプUV硬化型防曇コート剤は高い親水性のため、油性ペン等の汚れも水拭きで簡単に拭き取れます。
- トクシキの高耐久タイプUV硬化型防曇コート剤は流水に対しても親水性の持続性が良好になっています。