この記事では「抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)(開発品)」の特徴や種類、活用用途をご紹介いたします。
抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)(開発品)とは?
トクシキでは以前、抗ウィルスコート剤(防汚タイプ)シリーズの第1弾として特殊な光触媒フィラーを活用した抗ウィルスコート剤をリリースいたしました。(https://www.orizuru.co.jp/media/technical_information/compounding_techniques/a114)今回は別のメカニズムを持つ特殊なフィラーを用いた「抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)」を開発いたしました。
「抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)」の抗ウィルスメカニズムは、有効成分が表面に溶出するタイプなので、フィラーが表面に露出していなくても効果を発揮します。このためコート剤の表面機能(今回は防汚機能)を邪魔することなく二つの特長を両立させることが出来ます。
また透明性が高い点も特徴の一つと言えます。前回ご紹介した光触媒の抗ウィルスコート剤は粒子をコート剤表面に露出させておく必要があるため半透明(マット)ですが、今回ご紹介する「抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)(開発品)」は粒子が非常に微細であるため透明です。
このような特徴から考えられる用途は、抗ウィルス性が求められる各種フィルムや表面処理が必要なものはもちろん、機械の内部(例えば空気清浄機やエアコンなど)のフィルタに塗布することにより機械的に特殊な装置(例えば熱水で洗浄したり、紫外線を照射するなど)を取り付けなくてもフィルタ自身がウィルス除去することが期待できます。
また、「抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)(開発品)」は透明ですが若干黄色味があることから低誘虫であるため、例えばキャンプなどで使用するランタンの表面へや、であるとか食品やファインな製品を製造する工場などの入り口のシートに塗布することで汚染防止と抗ウィルス性に加え虫も寄り付きにくいものになることが期待されます。
前述の通りこの抗ウィルス性能は有効成分が表面に溶出するタイプなので、フィラーが表面に突出していなくても効果が持続するため、お客様のご要望に合わせてほかの様々な機能と組み合わせることも可能です。
抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)(開発品)の活用用途と種類
活用用途:
透明性と抗ウィルス性が求められる各種部材・フィルム などラインナップ:
製品名 | 抗ウィルス剤固形分(%) | 粘度(mPa・s/25℃) | 水酸基価(mgKOH/g) | 酸価(mgKOH/g) | 溶剤組成 |
---|---|---|---|---|---|
AVC-150CY | 5.8 | 2.3 | 15-18 | 1-3 | 酢酸ブチル、酢酸エチル、MEK |
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まとめ
トクシキの抗ウィルスコート剤(防汚タイプ/透明)(開発品)は以下の特長があります。- 抗ウイルス性を発現する銅系フィラーを防汚タイプのコート剤に適用し、抗ウイルス性、防汚性、透明性(黄色)を有します。
- 厚膜でも透明性が高く、暗所でも抗ウイルス性を発現することが可能です。
- 特殊な銅系フィラーのため、コート剤の表面特性を維持しつつ(今回は防汚性能)、抗ウイルス性の発現が可能です。