
トクシキでも水銀を含有しないLED UV 硬化に適したUV硬化コート剤の開発を進めてまいりました。
今回は、LED UV硬化防曇コート剤について特徴や種類、活用用途をご紹介いたします。
なぜLED UV硬化コート剤なのか?
UV硬化用のランプは大きく2種類に分かれます。一つは高圧水銀ランプやメタルハライドランプなどのように水銀を含有するタイプのランプで、もう一つは水銀を含有しない LED UVランプです。2015 年7 月に「水銀による環境の汚染の防止に関する法律」が公布され、翌2016 年2 月2 日には「水俣条約」が締結されました。これにより水銀ランプについては、水銀含有量に関係なく、2020年12月31 日以降、製造・輸出入が禁止となりました。
このような世の中の流れから、また地球環境の保全を志向する各企業の社会的責任において、脱水銀ランプの方向性へ向かうことは疑う余地がありません。
しかし、従来の高圧水銀UVランプやメタルハライドランプはUV重合開始剤に対して感度波長が幅広く広がっていたので、様々なUV硬化型の塗料やコート剤を硬化することが出来ました。それに対しUV LEDランプは基本的に単一波長なので、UV硬化型塗料やコート剤の感度波長を選ぶ、つまり今までのUV硬化型塗料やコート剤がそのまま転用できず、UV LEDランプに適した材料の選択が必要になるという特徴があります。
トクシキではこのような時代の要請に応え、LED UVランプ向けに最適化したUV硬化コート剤を開発いたしました。今回は特に最近引き合いの多い防曇性・防汚性を持つタイプです。
エネルギー消費量の少ないUV-LED(365nm)硬化かつ低照射量(100mJ/cm2)で硬化できる特徴を持っています。

LED UV硬化コート剤(防曇・親水)の活用用途とラインナップ
活用用途:
光学材料系コート剤・フェイスシールドなどラインナップ:
製品名 | 樹脂種 | 溶剤組成 | 固形分 | 粘度(mPa・s/25℃) |
---|---|---|---|---|
AUP-3000 | ウレタンアクリレート | PGME/BDG | 24.2 | 10-40 |
UA-1000 | 硬化剤 | ― | 100 | ― |
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まとめ
- トクシキではLED UVランプ向けに最適化したLED UV硬化コート剤(防曇・親水)を開発いたしました。
- エネルギー消費量の少ないUV-LED(365nm)硬化かつ低照射量(100mJ/cm2)での硬化が可能です。