おそらくUV硬化という選択肢は排除されてきたのではないかと考えられます。なぜなら隠蔽性が高いカーボンブラックは可視光だけでなく紫外線を通さなかったからです。
有機系顔料等の混色で黒色を出す方法もありましたが、遮蔽性が高くできないという問題がありました。
今回トクシキではこれまでにない高い隠蔽性を持ちながらUVで硬化するブラック(黒色)のコート剤、題してUV硬化型高遮蔽ブラックコート剤の特徴や種類、活用用途についてご紹介いたします。
UV硬化型高遮蔽ブラックコート剤(開発品)とは?
一般的に塗料やコート剤を塗布する場合、UV硬化型の加工方法にはいくつかのメリットがあると言われています。- 塗膜の成型が簡単かつ速い
- 乾燥処理が簡単で熱硬化と比較すると電力消費が少なくて済む
- 熱に弱い基材でも加工できる
- 精密な形状や模様に対応できる
等が挙げられます。
しかし、これまではUV硬化が可能なコート剤には制約がありました。一言でいえば特定波長のUVが硬化させる塗膜を透過できるかできないかです。透明なコート剤や比較的光を通しやすい薄い色はこれまでもUV硬化による加工が可能であったと考えられますが、隠蔽性の高い特に黒色(ブラック)のコート剤や塗料は熱硬化や自然硬化による加工または、コート剤という選択をせずカラーコンパウンドなどを用いた成型をせざるを得なかったのではないかと考えられます。
トクシキでは薄膜(~10μm)で高い隠蔽性(OD値3.0~)を持ちながらUV硬化型のUV硬化型高遮蔽ブラックコート剤を開発いたしました。
このコート剤は
- UV硬化コート剤のため、塗膜の成型が簡単かつ速い(乾燥80℃×3分、紫外線硬化数秒)
- 通常のコート剤同様、混合する添加剤等でハードコート+αの特性を付与可能
- 一般的な開始剤で硬化可能+樹脂は比較的汎用タイプのものを使用
- 薄膜(~10μm)かつ高遮蔽が可能(膜厚6μmでも、1m2あたり約0.3kg、使用料低減可能)
- 電気絶縁性にも優れる為、基板や電子部品の精密な模様や形状に対応できることが期待できる
などの特長があげられます。
UV硬化型高遮蔽ブラックコート剤(開発品)の活用用途と種類
活用用途:
プリント基板や電子部品、耐熱性が低い基材のブラック(黒色)コーティング 等ラインナップ:
AUP-2500BK製品名 | 顔料種 | 顔料分(%) | 溶剤組成 | 粘度(mPa・s/25℃) |
---|---|---|---|---|
AUP-2500BK | 無機顔料 | 10 | プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/酢酸ブチル/メチルエチルケトン | 1~10 |
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まとめ
トクシキのUV硬化型高遮蔽ブラックコート剤は以下の特長があります。- UV硬化コート剤のため、塗膜の成型が簡単かつ速い(乾燥80℃×3分、紫外線硬化数秒)
- 通常のコート剤同様、混合する添加剤等でハードコート+αの特性を付与可能
- 一般的な開始剤で硬化可能+樹脂は比較的汎用タイプのものを使用
- 薄膜(~10μm)かつ高遮蔽が可能(膜厚6μmでも、1m2あたり約0.3kg、使用料低減可能)
- 電気絶縁性にも優れる為、基板や電子部品の精密な模様や形状に対応できることが期待できる