
黒くても熱くならない!?黒色IR反射無機フィラー分散液の特徴や種類、活用用途をご紹介いたします。
黒色IR反射無機フィラー分散液(開発品)とは?
一般的に表面が黒い物体は可視光だけではなく赤外線放射を吸収しやすいため、照射されたエネルギーを吸収して蓄熱する傾向があります。これは、黒色が他の色よりも広い範囲の波長を吸収しやすいためです。このことは生活のあらゆる場面で多くの人が経験しています。例えば夏場は白系より黒系のTシャツのほうが着ていると暑く感じる人が多い、白い車に比べて黒い車は夏場エアコンの効きが悪い、虫眼鏡で光を集めて紙を燃す場合白い紙よりも黒い紙の方が早く燃えやすいなど枚挙にいとまがありません。
しかし近年、比較的高い漆黒性を持ちながら近赤外線(熱線)を反射する特徴を持つ無機フィラーが開発されました。トクシキではこのフィラーを用いて「黒色IR反射無機フィラー分散液(開発品)」を開発いたしました。
「黒色IR反射無機フィラー分散液」は黒色でありながら近赤外線を反射するため遮熱材料に適用できると考えられます。さらに赤外センサーに反応しやすいため、夜間の安全性を確保する助けになるとも考えられます。どちらの用途もこれまで黒色材料には不向きとされていた用途ですが、「黒色IR反射無機フィラー分散液」によって新しい発想の商品が生み出されるのではないかと期待しております。
またこの「黒色IR反射無機フィラー分散液」は無機なので、耐候性、耐薬品性にも優れます。

黒色IR反射無機フィラー分散液の活用用途と種類
活用用途
遮熱漆黒塗料、IRセンサー検知体用塗料など
ラインナップ
製品名 | 顔料種 | 顔料分(%) | 溶剤組成 | 粘度(mPa・s/25℃) | 平均粒径(nm) |
---|---|---|---|---|---|
9998 IR | 無機顔料 | 20 | 非水系 | 1.4 ~ 2.8 | 240 ~ 340 |
まとめ
トクシキは漆黒性を持ちながら近赤外線(熱線)を反射する特長を持つ黒色IR反射無機フィラー分散液(開発品)を開発いたしました。- 分散剤と溶媒で近赤外を反射する黒色無機顔料を分散させた分散液です。
- 近赤外領域での反射率が高いため、黒色でも高い遮熱効果が見込めます。
- 無機顔料のため耐薬品性、耐候性に優れます。